この記事は、ChatGPTをはじめとするAIが、あなたの文章をどのように読み取り、記憶し、要約するのか──その”読まれ方”を体験しながら、自分の言葉を客観視するための内省ワークです。
- ”プログラミング知識:不要”
- ”所要時間:15~20分(読み+ワーク)”
- ”必要なもの:ちょっとした好奇心と、あなたが過去に書いたテキスト1本”
なぜ、”AIに読ませるのか?”
私たちは文章を書くとき、無意識に「自分が書いたこと」を中心に言葉を選びます。ところが一度書き上げてみると、
- 思っていた以上に回りくどかった
- 言いたかった核心が埋もれてしまった
- 感情が強すぎて、かえって要点がぼやけた
といった、”ズレ”に気付くことがあります。
そこで役立つのが、”他者の目”です。今、その役割を非常に淡々と、しかし膨大な参照知識をもって果たしてくれるのがAIです。AIは文脈よりもまず構造を捉え、パターンを抽出し、圧縮します。その読まれ方を覗くことで、以下のような気づきが得られます。
- 自分が重視したポイントと、AIが疲労ポイントの違い
- 文章の”引き”になる一文が本当はどこにあるのか
- キーワードの偏りが示す、思考のクセ
ミニワーク:あなたの文章をChatGPTに読ませてみよう
📝用意するもの
- 過去に書いた日記、SNSの長文、ブログ記事など500~1500文字程度
- ChatCPT(GPT-4 or o3 推奨)
🗣️プロンプト例
以下の文章を読んで、
1.印象的な一文を1行で引用してください。
2.文章全体を2~3行で要約してください。
3.記憶に残りそうなキーワードを5つ抽出してください。
—————
{{ここにあなたの文章を貼り付け}}

💡ポイント:
- ”印象的な一文は「読後に残る余韻」を示します”
- ”要約はAIが”本質”と判断した圧縮結果です”
- ”キーワードはAIが文章を記憶するための”索引”です”
🎯ワークの流れ
- 文章を貼り付けて実行
- ChatGPTからの回答をノートにコピペ
- 次の質問で自分の感想を書き出す
- 「その一文、自分も一番残したかった?」
- 「要約は的を射抜いている?それとも違和感?」
- 「キーワードに偏りや抜け漏れはある?」
返ってきた結果と向き合ってみる
AIは、人間のように情緒や文脈の”重み”を感じ取るわけではありません。それでも──あるいはだからこそ──
- 核心が浮き彫りになったり
- 想定外の言葉がピックアップされたり
- 削ぎ落された要約が”本当に伝えたいこと”を映し出したり
この”ズレ”や”発見”を
自分と文章の”あいだ”に置いて観察する
これが、内省の第一歩です。
(コツ:違和感をジャッジせず、ただ「へぇ、AIはそう読むのか」と眺める)



もう一歩踏み込む問い
- Q1.私は読者にどの一文を持ち帰ってほしかった?
- Q2.要約に入らなかった部分は、なぜ書いた?
- Q3.キーワードの並びは、私の思考の”クセ”を映していないか?
- Q4.この文章が10年後の自分に読まれたら、同じ印象を与えるだろうか?
これらの問いをメモしながら再読すると、文章は”書いた瞬間の自分”から離れ、時間と視点を超えたドキュメントに変わります。
AIという”鏡”に映る言葉たち
- AIは万能な読者ではないが、膨大なパターンをもとに”構造”を返してくれる
- その読まれ方にはしばしばズレが生まれ、そこに問いが芽生える
- 問いが芽生えた場所こそ、言葉と自分をアップデートするチャンス
📌ポイント:AIは”理解”や”思考”というプロセスは存在しません。学習された情報、パターンから抽出し、回答します。ユーザーが求める応答をしない場合や、AIが回答した内容には誤りがあることも。
言葉をどのようにAIが解釈するか?
私たちの投げる言葉たちは、AIに正確に届いているか?
沢山の対話から、沢山のヒントを得て、第三者視点を養ってみてはいかがでしょうか?
👇コードを書いて更に深堀したい方へ

コメント